きすけろぐ

翻訳者きすけの頭のなか

『異邦人』カミュ <新潮文庫の100冊> ~「きょう、ママンが死んだ。」で始まるノーベル賞作家の作品

 

新潮文庫の100冊読むぞシリーズ第23弾

 

『異邦人』

著者:カミュ

発行年:1963年

 

あらすじ

“母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。判決は死刑であったが、自分は幸福であると確信し、処刑の日に大勢の見物人が憎悪の叫びをあげて迎えてくれることだけを望む。通常の論理的な一貫性が失われている男ムルソーを主人公に、理性や人間性の不合理を追求したカミュの代表作。”

出典元:新潮社

 

感じたこと

国語便覧なんかに必ず載っていて名前は良く知っているのに、今までまったく読もうとしていなかった作品。

 

新潮文庫の100冊を読むなんてことを考えなかったら、きっと手に取ることもなかっただろうと思うと、良い機会だった。

 

前半はなかなか入り込めなかったけれど、逮捕されて以降は割と読みやすかった。

 

人を殺しておきながら「太陽のせい」にしてしまう主人公の精神状態は理解できないが、今の社会で現実に起きている理解不可能な通り魔的な事件に近いような気がする。

 

この作品を称する時に「人間の不合理」という言葉がよくつかわれているけれど、合理性だけで生きていけないのが人間だし、その普遍性のようなものがテーマになっているのではないかと感じた。